相続税は誰もが納税する税金ではありません。日本中の大半の人は相続税を納めないのが現状です。その基準は上記にも書いてある通り5,000万円+相続人の数×1,000万を超えた場合に相続税が発生します。相続税というのはどんな財産にかかるのかというと相続や遺贈(遺言によって贈与)でもらう「財産」です。「財産」というのは金銭にできる、金銭にするといくらになる、というように金額で表せるものすべてになります。
<相続税がかかる財産>
- 土地、建物、立木
- 現金、預貯金、有価証券
- 個人事業主の事業で使用する財産
- 家財家具、骨董品
- 電話加入権、貴金属
※このように金銭で表すことのできるもの一切が相続財産になります。実際にはよほどでない限り、家具などは含めませんが骨董品や絵画などは含まれる可能性があります。
<相続税の非課税財産>
- 墓地、墓石、仏壇、仏具
- 相続や遺贈でみなし相続財産
- 公益事業を行う人がもらう財産で公益事業性があるもの
- 被相続人の退職金
- 香典(常識の範囲内のもの)
※その他、葬儀費用は相続財産から控除できます。香典も常識の範囲内で相続財産とみなされません。
相続時精算課税制度とは、相続時にその贈与により取得した財産の価額と遺贈により取得した財産の価額とを合計した価額を課税価格として計算した相続税額から、既に支払った相続時精算課税にかかる贈与税額を控除した額をもって、その納付すべき相続税額とする平成15年から導入された制度です。相続時精算課税制度を一度選択すると『暦年課税制度』(年間110万円なでなら贈与税がかからない)に戻ることはできないので選択するときは有利不利の検討をし、選択する方が良いでしょう
<相続税対策~贈与税基礎控除>
相続対策をする上で贈与税の基礎控除の制度を上手に利用する方法があります。贈与税とは個人から個人に財産の贈与を受けた場合に発生する税金です。非課税財産もあり、代表的なのは香典。原則、お中元やお歳暮などは贈与税の対象とはなりません。しかし、基本的には個人から個人に渡った財産には贈与税が課税されます。その贈与税には非課税財産とは別に基礎控除という制度があります。贈与税の基礎控除とは年間1人110万円までとなっています。この110万という金額はあくまで贈与を受ける者1人に付き年間110万円です。1年間で複数の人から110万ずつ贈与されても110万円しか控除されません。逆に50万を2人から贈与を受けた場合は合計しても110万円に満たないので、全額控除されます。
○贈与税の基礎控除を利用する場合の注意点
- 通帳振込等により贈与があったことの証明が必要
- 贈与の金額は年間110万円未満
- 何のために贈与を受けたのかをはっきりしておく
- 毎年、贈与金額を変え、贈与時期も変える
- 贈与税の申告を行う
※上記のようにうまくこの制度を利用することができれば、相続対策にもなるでしょう。
<相続~贈与税額控除>
相続や遺贈(遺言によって贈与すること)によって財産を取得した人が、被相続人から相続開始前3年以内に生前贈与を受けて贈与税を納税していた場合に適用になります。具体的な計算方法は3年以内に贈与を受けたその財産の価額をその人の相続税の課税価格に加算して相続税額を計算しますので、贈与を受けた財産について課された贈与税額は、その人の相続税額から差し引くことができます。二重課税を防ぐために作られた制度です。
<相続税~配偶者控除>
相続税法では被相続人の配偶者に対しては、特別に優遇制度を設けてあります。当たり前なのですが、被相続人にとっては一番の功労者ですからね。長い年月一緒にいた存在ですし、被相続人がいなくなった後の生活、特に老後の生活の保障も含めて、色々な意味で功労者として優遇されています。
<戸籍上の配偶者の場合>
①1億6,000万円
②配偶者の法定相続分
※上記の①,②を比較してどちらか多い金額までは配偶者には相続税がかかりません。ただし、これにばかり頼ると次の相続が大変になりますので、遺産分割協議の際には後々のことも考えて協議した方が良いでしょう。
<相続~相次相続控除>
この制度は相続税法の中で相次相続控除として短期間に2回以上相続税を納税する場合に過度の負担を防ぐために設けられています。一般的には、相続が起きると次の相続まである程度の期間があるのが通常です。しかし、短期間のうちに複数の相続が起きる可能性もあります。具体的には10年以内の間に2回以上の相続があった場合には、前回の相続で課税された相続税額のうち、1年につき10%の割合で軽減された後の金額を後の相続にかかる相続税額から控除できます。見落とすと余計に納税することになりますので相続税が発生しそうな方は頭に入れておいた方がいいですね。
<土地・建物の相続時財産評価>
1・固定資産税評価証明書
市区町村窓口で取得できます。この証明書に記入してある評価額で土地・建物の登記の際の登録免許税を計算できます。
2・相続税評価額
これは、固定資産評価額に税務署で出している路線価や倍率表で計算した相続税の評価額になります。相続税が発生する場合はこの計算は重要になります。
3・公示価格
国土交通省でだしているものなのですが、これが相続財産評価に一番適しているといわれています。ただ、相続税が発生しない場合や遺産分割協議がスムーズに行える場合は固定資産税評価証明書だけで十分相続手続は行えます。
4・不動産鑑定士に依頼
これは完全な評価がしたいときにだけ依頼した方が良いでしょう。費用もかかりますし、ほとんど依頼することはないです。ただ、調停等により依頼して相続評価をはっきりする場合もあります
<相続税早見表>
| 各法定相続人の取得金額 |
税率 控除額 |
控除額 |
| 1,000万円以下 |
10% |
- |
| 3,000万円以下 |
15% |
50万円 |
| 5,000万円以下 |
20% |
200万円 |
| 1億円以下 |
30% |
700万円 |
| 3億円以下 |
40% |
1,700万円 |
| 3億円超 |
50% |
4,700万円 |
<相続税が発生する場合>
5,000万円+法定相続人の数×1,000万円を相続財産が超えた場合
(例)
続人が3人の場合
5,000万円+3×1,000万円=8,000万円
※葬儀費用は相続財産から差し引くことができる
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